デジイチ入門

初心者による初心者の為のデジタル一眼レフ入門

ローエンドデジイチを使う理由

 私はどちらかといえばデジタル一眼レフには否定的な考えを持っていました。理由は持ち歩くのには嵩張り、気軽に扱えないからです。どんなに高性能なカメラでも撮りたい時に手元になければ意味がありません。

 常時持ち歩くにはスマホがいいです。ある時期、Xperia mini というスマホを持ち歩いていました。掌に収まってしまう大きさで100g以下の軽さ。音楽も聴けるし、通勤の良いお供でした。

 Xperia miniで撮影した画像です。

 ウォークマン代わりに買ったものなので、カメラ機能についてはあまり詳しく調べず使っていましたが、手振れ補正や物理的なシャッターボタンもあってなかなかのものだったと思います。

 Xperia miniの限界を感じたのは、動物園に行った時です。ほとんど使い物になりませんでした。それで家人の持っていたコンデジを借りてみました。ニコンのL610です。

 Xperia miniで撮った画像がこれです。

 L610で撮った画像がこちらになります。

光学ズームの勝利ですね。

 コンデジニコンのフラッグシップだったCOOLPIX5000を所有していたのですが、十年以上前の製品です。コンデジの進化は凄まじく購入価格10分の1以下のL610にあっさり負けてしまいました。300mm相当の画角を手持ちで手振れなしに撮れる事にびっくりしました。

 速攻でCOOLPIX P7800を購入しました。P7800は小さいながら電子ファインダー搭載のカメラらしいコンデジでした。ファインダーを覗いての撮影は久し振りでした。

 こちらがP7800で画像です。

 P7800もニコンコンデジとしてはフラグシップとして位置づけられるカメラです。センサーは1/1.7型の小さなものですが、12MPの精細感のあるシャープな画像を出力します。レンズは28~200mm相当のズームで常用の焦点域を余裕でカバーしています。

 私は個々の撮影画像に作品化なんかを求めていません。この程度の大きさと重さで、この程度の画質が得られるのなら、私にとってP7800は十分な実用性は備えた理想的なカメラでした。しかしこのカメラは重大な問題を抱えていました。それは後継機種が存在しない事です。

 久し振りのファインダー付きのカメラに舞い上がってしまい、P7800の使用頻度は1年間に1万ショットのペースになりました。このペースで使い続ければ、長く使えても5年くらいが限度でしょうか。P7800は携帯性・機能性・ズーム比・画質のバランスがとれたなかなかの名機でした。シリーズが継続していれば、壊れるまで使って、壊れたら後継機になったものを買えばよいだけの事ですが、シリーズそのものが終了してしまったので、壊れないように大事に使うしかありません。ニコンコンデジではDLの発売がアナウンスされていたのですが、それもキャンセルされてしまいました。

 コンデジ市場はスマホに押され、壊滅的な打撃を受けてしまったようです。P7800のようなスティルカメラ本来の機能性を前面に押し出したコンデジは当面は望めそうにありません。それを考えるとP7800の使用にも手心を加えるようになり撮影枚数も減ってしまいました。それで、P7800と併用できるカメラを入手する事にしました。状況によって使い分ける事ができれば、P7800も少しは延命できるでしょう。

 大まかな条件としては、ファインダーがある事、画質面ではP7800と同じかより以上である事、28~200mm以上のズーム域が確保できる事の3点。

 高級コンデジのカテゴリーは、差別化の為に、既に1インチ以上のセンサーに移行しています。画質的には問題ないのですが、高倍率ズームのコンデジは、それなりに大きく重くなってしまいます。それならAPS-Cデジタル一眼レフの方が無難です。コンデジの高倍率ズームはレンズ交換の手間は省けますが、私の場合、繁用するのは28mmから50mm相当の画角です。たまにしか使わない焦点域で携帯性を損なうのは本末転倒でしょう。P7800は特に不具合もなく使えているので、当面、相互補完的に使い分けるのなら、レンズ固定のコンデジにこだわる必要はないという結論に達しました。

 デジイチユーザーの大半の方はデジイチでしか撮れない画像を求めて大枚をはたくのでしょうが、私の場合はP7800に対して補完的に使える安価なカメラという事でローエンドのデジイチを選択しました。デジイチのハイエンドとローエンドには十倍以上の価格差があります。

 最終的にデジイチのD3400を選択したのは、P7800以上の性能のカメラをなるべく低コストで調達する方法を消去法で検討した結果です。APS-C採用のコンデジは高級機ですがデジイチならローエンドの入門機からAPS-Cです。ローエンドのデジイチは同程度の画質の高級コンデジやミラーレスより安価で実用的です。デメリットは嵩張る事。目立つ事。それでも上級機や高倍率ズームのコンデジに較べると随分マシです。

 あと個人的な理由としては、D3400/D5600ならバッテリーをP7800と相互に流用できるので何かと便利です。D5600ではなくD3400を選んだのは、D5600の売りであるバリアングルディスプレイが必要なかった事。また、購入時ダブルズームのレンズキットでの価格差がボディ単体の価格差より大きく、購入時レンズキットでキャッシュバックキャンペーンが実施されていた事があります。ダブルズームだとD3400でもD5600でも一律1万円キャッシュバックが得られましたから、D3400の方が割安になりました。

 D3400とD5600の違いは機能の違いで画質はほぼ同等です。レンズキットも同じ構成です。ファインダーはD3400の方が見易いかもしれません。私は一眼レフは、フィルム時代のマニュアル機しか経験がありませんから、D3400でも十分高機能機だと感じられます。

 D3400は動物園で使おうと思って、ダブルズームを購入したのですが、まだ行けていません。